グレーゾーン金利とは?いまさら誰にも聞けなかったので調べてきました><
消費者金融のことについて調べていると、「グレーゾーン金利」という言葉を目にすることが多いです。しかし、グレーゾーン金利って一体何のことかわかりません。
グレーゾーン=白でも黒でもない怪しい部分の金利?
というイメージはわかるのですが。。。
そこで、いまさらではありますが、グレーゾーン金利について調べてみました。
グレーゾーン金利とは?
日本には、利息制限法という法律があります。
この法律はその名の通り、利息の上限を制限するための決まりとなります。
わかりやすく説明すると、借金をする時の利息は、
- 10万円未満の借入:年20%
- 10~100万円未満の借入:年18%
- 100万円以上の借入:年15%
と、利息の上限が決められているのです。
この利息を超えた分については法律上は無効となり、支払う必要はありません。
つまり、年25%という利息で借金をしても、少なくとも20%を越える5%の部分については、「利息制限法」によって無効となるのです。
出資法について
利息制限法が最大で年20%の金利に制限されている一方で、「出資法」という法律では、年29.2%までの金利を許していました。
そして、この29.2%を超えた利息で貸付をおこなうと、法律によって罰せられます。
つまり、今も昔も29.2%以上の金利で貸付を行っていた金融業者は、いわゆる「闇金」と呼ばれる犯罪業者となります。
ここで問題が生じるのが、
- 利息制限法:上限20%
- 出資法:上限29.2%
となっており、9.2%の差が生じていることです。
この「9.2%」の部分が「グレーゾーン金利」と言われる部分なのです。
ちなみに、多くの消費者金融は29.2%の金利で貸付を行っていました。
利息制限法は越えるが出資法には違反しない「グレーゾーン金利」で貸付を行っている業者がほとんどでした。
グレーゾーン金利の撤廃
空中で宙ぶらりん状態になっていたグレーゾーン金利ですが、2006年の貸金業法改正によって、「グレーゾーン金利は撤廃する」ことが決定しました。
これによってすべての消費者金融は一斉に、上限金利を20%に引き下げざるをえなくなったのです。
グレーゾーン金利の廃止は良かったのか?
私たち消費者からすると、これまで上限29.2%だった消費者金融が、上限20%に引き下げられたことで、グレーゾーン金利の廃止はメリットだったと言えます。
しかし、貸し出す側の消費者金融の主張はこうでした。
「貸出金利が下がると審査基準が上がってしまう。よって消費者金融の審査に通らない人が増え、そういった人たちが(犯罪の)闇金業者に流れてしまう。」
こう聞くとこの考えも一理あるなと感じます。
実際にグレーゾーン金利が撤廃されてから、消費者金融業界は「過払い請求問題」に悩まされ、業績が大きく悪化し倒産企業が続出しました。(武富士のような大手も倒産しました)
業績が悪化したことによって、本当に「審査基準が上がり、なかなか貸し出せない状態」が起こり、当時の口コミなどでは「どこに行っても消費者金融は1円も貸してくれない」と言われるほど、貸し渋りが起こったのです。
お金を借りたいのに審査に通らなかった人が行き着く先は、闇金です。
闇金からお金を借りた人の人生は、、、想像したくもありませんね。
復活の兆しも?
こういった背景があったことや、中小企業が事業資金をより円滑に調達できるようにしたいなどの理由から、2014年4月に「上限金利を元の29.2%に戻す議論」が始まっていると、日経新聞が報じました。
しっかりとした消費者金融業者に限り、一度廃止したグレーゾーン金利を復活させ、今度はグレーではない金利として29.2%を認める動きが出てきたのです。
この話はまだ決定したことではないので、今後どうなるかわかりません。
しかし、近い将来グレーゾーン金利は廃止される可能性があります。
もし廃止された場合何が起こるかというと?
- 利息の上限は高くなってしまう(デメリット)
- 審査基準が下がり多くの人が借りやすくなる(メリット)
となります。
しかし、今回の議論ではしっかりとした大手に限定してグレーゾーン金利を解禁するとの話ですので、当然「業者間の競争」が起こるため、デメリットの部分はほとんど起こらず、「消費者金融はもっと多くの人が借りやすいサービスになる」というメリットだけを享受できるのではないかと思います。